俺様天使とのキスまであと指輪一個分。
「覚えてるでしょ? リョウくんよ」

「………え?」

まるで小さいころからの知り合いのような言い方の美津子ママ。

あまりに自然に紹介するので、美津子もありとあらゆる記憶を辿るが――



(知らない……こんな人…私知らない!!


北海道のおばさん……奈美おばさん、は知ってる。

その旦那さんも、会ったことある……だけど……)



「ちょっとおばさん! この男とみっつんと二人きりにゃ!?」


突然の千鶴の言葉に、美津子は思考を停止して顔を赤らめた。




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