俺様天使とのキスまであと指輪一個分。
「…僕は美津子のただイトコの…リョウだよ?」

リョウはくすりと笑いながら答えた。

「そうだよ、ね? 美津子」

リョウの問いかけに頬を赤らめた美津子がこくりと頷いた。

「にゃにゃにゃ! さっきは知らない人だって言ってたにゃ!」

「えへ…だって」

千鶴は腕組みして、ふん、と鼻息を荒げた。

「しょうがないにゃ。私も一週間みっつんちに泊まるしかにゃい」

「え?」

ぽかんとする美津子に、千鶴がぐっと顔を近づけた。

「嫌とは言わせにゃいわよ!」




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