俺様天使とのキスまであと指輪一個分。
「あおとの約束果たせなくてゴメンな」
泣くのを我慢して俯いていた蒼が顔を上げた。
「約束?」
「プロのサッカー選手になるって夢…絶対叶えるってあおと約束したのにさ」
啓太が目を潤ませて、でも視線を逸らさず蒼を見つめた。
そんな表情の啓太に耐え切れなくて、蒼もついに涙がぽたりと頬を伝った。
大好きなものが出来なくなって
手に届きそうだった夢が叶わなくなって
そんなとき、どんな言葉をかければいいのだろうか。