俺様天使とのキスまであと指輪一個分。
(これ以上、二人を危険な目に合わせられない!)
蒼が目を閉じると、美津子と千鶴の体がふわりと浮かんだ。
そしてそのまま、磁石のように天井に二人が張り付いた。
「どうなってんの!?」
「あお…あおの仕業ね……!」
ジタバタする二人を見上げて、蒼はふっと安堵のため息をついた。
そして今度は恐怖を捨て、フレンをしっかり目で捉えた。
「フレン…あなたの目的は私でしょ? 二人を傷つけないと約束して」