俺様天使とのキスまであと指輪一個分。
「と、言いたいところだが、それはやめたんだ」
千鶴は意味もなく顔を赤らめてフレンの手を振りほどいた。
「指輪の力を消す方法があるのね?」
「まあ、あるには、ある……が、ちょっと強引だが」
「何? どうすればいいの? ねえ!」
フレンは蒼の指輪の跡を指差した。
「その指輪の跡を消せばいい」
どうやって、と聞く前に、脳内に具体的方法が駆け巡って、部屋の中がしんとした。