俺様天使とのキスまであと指輪一個分。

「無駄話する余裕があるなら歩くぞ」


座り込んで話し込む三人の上から、フレンが冷たく言い放つ。


「疲れてないの?」


汗だくの蒼が、体育座りからフレンを見上げた。


「幼少から鍛えてるからな。これくらい大したことない」


フレンは涼しい顔で髪をかきあげた。

その態度に文句を言いたげに口を尖らせながら、千鶴は立ち上がってお尻を叩いた。

蒼は美津子の手を取り、立ち上がるのを手伝った。


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