俺様天使とのキスまであと指輪一個分。
「どうして…? ここのお花はきちんと咲いてる…」

確かに今まで歩いてきたアレオンの国は、花どころか全ての自然が枯れて死んでいた。

「ここの花だけは…力が及ばないようにしているんだ」

「そんなこと出来るの?」

フレンは花壇に咲く一輪の花を手に取った。

その花は、フレンの持ったペンダントの中に入れた花びらと同じものだった。


そして――


「この香り…」


フレンの周りを包んでいた香りの正体…




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