俺様天使とのキスまであと指輪一個分。
その風に顔を背けている瞬間、王女は王の元へ飛んでいき、腰に隠しておいた短剣の先を王の喉元につきつけた。


「もう何もかもバレてしまったのなら、王を生かしておく意味はないわ」


「父上ーっ!」


フレンが大きく足を蹴って、王の元へ飛んでいく。

しかし王女はニヤリと口角を上げて、刃先をフレンに向け大きく振りかざした。


「フレン!」

蒼がおおきく叫び、瞬時に王女へ手を向けた。

すぐに王女の右腕が凍りつき、振り上げたまま固まって動けなくなった。


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