俺様天使とのキスまであと指輪一個分。
第十四章 王復活
ただ球が空にぽかんと浮かんだまま、蒼の声はしない。
「球の中でじっくりと覚醒してもらって、私の可愛い奴隷になって出てきてもらうわ」
王女の、地を割くような甲高い笑い声が、アレオン中に響き渡った。
絶望感に涙も枯れて、ただしゃがみこむ美津子。
呆然と、浮かぶ球を眺める千鶴。
「リョウも新しい王になる準備をしなければね。ふふふ」
「……母さん……」
王女の伸ばした手がリョウの髪に触れようとしたとき、黒い球に少し小さな亀裂が入った。
ミシッミシッという音とともにその亀裂は大きくなる。
「球の中でじっくりと覚醒してもらって、私の可愛い奴隷になって出てきてもらうわ」
王女の、地を割くような甲高い笑い声が、アレオン中に響き渡った。
絶望感に涙も枯れて、ただしゃがみこむ美津子。
呆然と、浮かぶ球を眺める千鶴。
「リョウも新しい王になる準備をしなければね。ふふふ」
「……母さん……」
王女の伸ばした手がリョウの髪に触れようとしたとき、黒い球に少し小さな亀裂が入った。
ミシッミシッという音とともにその亀裂は大きくなる。