俺様天使とのキスまであと指輪一個分。

「!!!!!」

左手をゆっくり動かす。


一面の青空に、全身白い、羽のような衣装を着た青年が浮いている。

風にそよぐ金髪をふうっとかき分けて、彼は、涼しげに蒼を見下ろしていた。



驚きよりも先に

石膏彫刻のような美しさにただ目が奪われた。



「……天使……?」



自然に漏れたその言葉が妙にピッタリに当てはまった。






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