俺様天使とのキスまであと指輪一個分。
「先にテストしておかないと」


蒼は異性がこんなに近づくなんて初めてで、胸の鼓動で窒息寸前だ。


「はあ、はあ、はあ……て、テスト?」

「お前が本当に力を手に入れたかどうか、だ。さ、飛べ」

「さ、って…どうやったら」

「ちっ、面倒くせ。ほら、足を使ってぽーんって、地面を蹴って」

「ぽーんって、そんな」


何がなんだかパニック状態の蒼は、なすがままに、とりあえずトトンとステップを踏んで地面を蹴った。



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