俺様天使とのキスまであと指輪一個分。
「信じらんない!!!」

「地面に立つほうが信じられないけどな、俺様は」

「あの…方向転換は…?」

「優しく風をこう、撫でる。それぐらい自分で考えろ」


鳥が翼を広げるように滑らかに腕を振った青年は、雲を突き進んでもっと上へ上へ浮き上がった。

「こうやって…こう?」


蒼も見よう見まねで蒼は手を仰ぐ。

確かに腕全体に風を感じたかと思うと、面白いように高度を上げた。



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