俺様天使とのキスまであと指輪一個分。
「ぶっ! 俺様に何をする! 俺様を誰だと…」

「誰なのよ!」

「相手に名を尋ねるときは、先に自分の名を名乗るのが礼儀ってもんだろ?」


上から目線の彼に、蒼はいらっとして顔を赤らめた。


「…峰崎蒼…ですけど…」

「俺様は、グレイス・アルフレン・レヌアーヌス三世だ。よく覚えておけ」

「……………フレン?」

「………お前、ちゃんと聞いてたか?」

「私…カタカナ苦手で……フレン…じゃ、駄目?」
< 52 / 353 >

この作品をシェア

pagetop