はなこさんのみせ〔完〕
そこで、目つきの悪い女子高生を通り越して、ガラス越しに店内の様子が始めて目に入った。


赤、黄色、淡い青色――

ガラスの小瓶たちが、木の棚に並べられて光を放つ。

キャンディのようなポップな色のキャンドルたち、バラのモチーフ彫刻が施された白い陶器のポット、光が灯され温かい色を放つランプ。

店自体は小さなもので、だからこそ、白い壁に包まれた小さな宝石箱のようだ。



きゃああああっ!!!

やばい!!

可愛い、可愛い、可愛い、可愛い!



扉の前にある手書きの看板に目を向ける。



『はなこさんのみせ』







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