僕の心

泣けない理由

いいな
涙を流すことができて

僕は目の前の僕に言う
僕が少しでも
涙を流すことができるなら
きっと
もう少し楽になれただろう

心の中の僕は
静かに目を閉じる
涙がポタリ 地に落ちた
心の中の僕は言った

僕が泣いても
涙は溜まるばかり
下に溜まった涙を吸い
僕はまた涙を流す
僕は泣くしかできない

まるで天気のような
そんなサイクルで
心の僕は泣き続ける
心の中の僕の望み
それは…

僕が泣くことなんだ

僕が泣いて
涙を 想いを
外に出すこと
でなければ
心の中の僕は泣く

誰か 僕を包みこんで
泣ける場所が欲しい
一人で泣くなんて
悲しみが増すだけなのに…

何故泣かないの?
心の中の僕の声
涙を流しながら…

僕は…
僕は…いつも泣いている
気づかれないように
隠すことに慣れてしまった
気づかれないことに
気づいてしまった

僕が泣いても
誰も気づかないんだ…
そう思うと
涙なんか出てこなくなった

きっと僕は
誰かに気づいた欲しいんだ
僕が泣いていることに
僕が頼れる人を
包み込んでくれる人を
探してる…
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