ママが女に戻る瞬間(とき)

夫の横は私の指定席

「ただいま」

「おかえりなさい」

「少し遅くなった」

「疲れたでしょう?」

明菜は孝一のコートを手に取った。

「ちょっと疲れたけど何とかなりそう」

「仕事?」

「うん。新しいプロジェクトが大変で」

「お疲れ様」

「風呂先に入ってくる」

「温めておいたから!」

「ありがとう」

孝一はバスルームに向かった。

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