ママが女に戻る瞬間(とき)
さんまをお酒のつまみに話しが盛り上がっている。

『私の心の中は盛り下がり中』

明菜は料理を大体出し尽くしたのでキッチンで缶ビールを開けた。

一口流し込む。

『うん!おいし~』

あっちは楽しそうな時間が流れてこっちは離れ小島の気分になった。

時計を見ると11時を回った。

『も~そろそろお開きになるかな??』

そう思いながら孝一を見ると確実に酔っ払いおやじに変化していた。

「部長、こんな時間までありがとうございました」

「たくさんごちそうさまです」

部下が口々に帰るアピールしているのに

「あぁ、もっといてもいいんだぞ。泊まっていくか?」

なんて言っている。

『恵美と一つ屋根の下なんて無理!』

明菜の心は拒否していた。

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