私の記憶が戻るまで…

「あの事って何?」

私が聞く。

「もう、思い出してるんだろ?
俺が優を歩道橋から突き落としたこと。
あのとき、お前が居るのを見て焦ったよ。
そしたらさ、お前顔真っ青にして倒れて…記憶喪失になって。
俺は、歩美がずーっと前から好きだった。
歩美と優が付き合うずっとずっと前から。
歩美は、優に無理矢理付き合わされてて嫌だったのに言えなかったんだろ?
本当は、俺のことが好きだったんだよな?
だから俺が優に天罰を与えてやったんだ!!
なのになんで別れようなんて…」


――――…は?

慎、なにを言ってるの?

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