私の記憶が戻るまで…

―――――――

―――――


「暇だなあ…」

1人でコンビニで買ったアイスを食べながら呟く。


みんながいない帰り道は久々。

「やっぱつまんないな…」

あたしは食べ終わったアイスの棒を自販機のゴミ箱に捨てた。


そういえば、優と慎、用ってなんだったんだろう…。

慎とは家が隣で昔から仲良しだけど、あたしが優と付き合い始めてからは気をつかってるのか、
昔みたいに部屋に来たりはしなくなった。

…と、考えていると。

「あ、優と慎だ」

歩道橋の上に2人がいた。

噂をすればなんとやら…

呼んでみよっ、


「優~っ!!」



――――――――ドンッ


バタバタバタバタバター!!


「……え?」



   周りが 見えない


「嘘、でしょ…?」


あたしは今、何を見てるの?


誰か嘘だと言って―――


目の前にノイズが走ったような感覚がして

何も、見えなくなった。


< 4 / 151 >

この作品をシェア

pagetop