私の記憶が戻るまで…
お母さんと、先生らしき人が入ってきた。
「歩美、先生呼んできたわよ」
あっ、やっぱり先生なんだ。
…と、のんきに思っていると
「歩美さん、どうして倒れたか、覚えてないんですか?」
「はい…っていうか、分からないとこもあるけど分かるとこもあるし…」
家族のことは、わかる。
自分のことも、わかる。
なのに…
『…歩美、私のこと忘れちゃったの?!』
『…俺のことも、覚えてないのか?』
ズキッ
「…っ」
頭が痛む。
…だめだ。
どうしても思い出せない。
「…そうですか。検査が必要ですね、」
そのあと、私は違う部屋に連れて行かれ、精密検査?をさせられたあと、色々聞かれた。