嘘とメールと夏休み
「鮫島もしかしたら、なんか罪悪感とか感じてるかもだけど、全然そんなのないから」
「でも…でも私、無責任だ」
「それを感じるのは今だけにして。鮫島が無責任だって感じるなら、俺は許すから。俺、大丈夫だから」
「言ったでしょ。俺、ひとりで大丈夫だから」
「もう、鮫島が背負ってる罪悪感だとかは消えた。ほら、軽くなったでしょ?」
朝倉君はポンッと私の肩を叩いた。
ああ、なんか楽になった気がする。
朝倉君はすごい。
「椎名が待ってんじゃない?行った方がいいよ」
「んあ、そうだった。朝倉君、ごめんね」
「ごめんはもうナシ。ほら、行きな」
朝倉君は背中を軽く押した。