嘘とメールと夏休み
嘘つけない私を彼は一体、どう思うのだろうか。
可愛い人だとは絶対思わないはずだ。
彼が可愛いと思うような人は、きっと私とは正反対の人。
はきはきとして明るくて、嘘はつかない素直な人。
…、飯田さんのような人。
今、こうして付き合っていられるのは本当の私を知らないから。
きっと夏休みが終わる頃には、別れてると思う。
こんなネガティブすぎる自分も嫌いだ。ネガティブになるな、自分。
ネガティブな考えを振りはらいながら、メールの受信ボタンを押すと彼からメールがきた。
『30日にある宵宮、一緒に行こうよ』