嘘とメールと夏休み


鮫島を見た瞬間、息を飲んだ。
さっきまでの勢いは、はたしてどこへ消えたのか。


「…鮫島?」


何この、俺の第一声。


「鮫島だよ?」


俺の目の前にいるのは、紺色の生地に花火やら金魚やらがうじゃうじゃいる浴衣を着たひとりの少女。
多分、鮫島。


え、本当に鮫島?





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