嘘とメールと夏休み


朝飯は喉を通らなかった。
姉と妹は結構心配していた。
寝過ぎでだるいだけ、とだけ言うと少し安心していた。


いつもの朝のようにパソコンを起動する。
パソコンの起動の遅さは、いつもと変わらない。
口の悪い姉も、まだちっちゃい妹も何も変わっていない。


この夏休みに変化があったのは、俺だけ?
強いていうなら、俺らの関係だけか?


メールBOXを開く、いつものように飯田たちからメールがきていた。


もちろん、そこに彼女の名前は無い。


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