嘘とメールと夏休み


そして、今。


両親も弟も、まだ帰ってきてはいない。
赤く目を腫らした私は、顔と歯を磨いてからリビングに戻る。
冷蔵庫から適当に取り出し、ご飯と一緒に食べる。


パソコンを起動させ、いつものようにメールBOXを開く。


『ちゃんと眠れた?』


朝倉君からのメールだった。


『うん、それなりに』


簡単に返す。それよりも読みたいメールがあったのだ。


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