嘘とメールと夏休み


そろそろ、椎名君が神社に行く時間だ。
そして15分くらい待って、来ないのがわかったら会場に行ってみんなと過ごすのだ。
きっと、飯田さんもいる。


簡単な問題も解けない朝倉君といると、少しだけ気分が安らいだ。
わがままで単純だけど、空気を読むのはうまい。
この間も助けられたばかりだ。


「あのさあ」


朝倉君が口を開いた。


「俺と付き合ってみない?」


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