嘘とメールと夏休み

放課後



暑さもどんどん強くなってきて、そろそろ夏本番というところだろうか。蝉がジージーと鳴いてうるさい。俺の今る教室はその音をとても反響させる。

まるで、俺をはやしたてているようだ。


おい、あんた男だろ。ちゃっちゃと言っちゃえよ。相手待たせちゃ悪いだろうが。てか、相手結構可愛いんじゃね?あんたには勿体ねえよ。


ジージーと鳴り響くその鳴き声は、本当にそう言っているふうに思えてしまう。

俺、そろそろ本当にやばいな。
御察しの通り、俺が今いる教室には俺の他にもう1人いた。もちろん女子。





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