嘘とメールと夏休み


「朝倉君、ありがとう」


今ドアの向こうで、きみがどうしているかわからないけど、私はあなたから勇気をもらったから。


「私、行ってくるよ」


おじゃましました、いつものように一礼して家を飛び出した。


どうか、まだ間に合いますように。
あなたにちゃんと伝わりますように。


遠くで、花火の鳴る音が聞こえた。


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