大海の一滴
「随分質問が多いが、まあよい」
(次に生まれた時、私は愛を育めるでしょうか)
私だってシンデレラになりたいのである。
「そういうことは教えられない」
神様は仰った。
「が、お前の前にいずれ二人の男が現れるだろう。どちらも年下でお前と繋がりの強い魂だ」
温かい手が伸びてきた。人間の手に似ているなと思った。
~~~ 遠のく意識の中で、奇妙に一致するあの手紙の不思議を、私は思い出していた ~~~