ラバ―ズΧクロス
「良かったぁ~。これで、葉月に絶交なんてされたら生きていけない~…」
「大袈裟だよ~」
「なんだよう…。ほんとのことだもん」
次は圭ちゃんが拗ねてしまった。
長身でパッと見大人びて見える圭ちゃんだが、実際は私の妹のような存在だ。
素直で純粋で可愛い。
すぐ意固地になってしまう私にとっては、圭ちゃんの性格が羨ましかったりする。
「ねぇ。真面目な質問良い?」
少し締まった顔をして圭ちゃんが口を開いた。
「何?」
「矢野のどこがすきなの?」
「へっ!?」
予想外の質問に、頬の温度が上昇する。
「な、何言ってるの!?」
「真面目な話だってば!!ちゃんと答えてよ~」
「だって、そんなっ、質問っ…!!」
私はパニックになり、上手く呂律が回らない。
「分かんないんだよ。矢野の男子としての良い所。私にはただの仲間だし。…あいつ、結構モテるんだよね~、柔道部の女子とかに…」
「えっ!?」