元モテ女とダサ男
深緒と麗弥
[麗弥side]
あ…寝ちゃった…今まで喋ってたけどやっぱり…
結構殴られてたから…大丈夫かな…
足も切ってるし…
まぁ、足はそんな重症じゃないけど…
でも、あいつらって高柴組の奴らだよな…何やったんだ…この深緒って子…
足切られなかったらこんなにならなかったと思うんだけどな…
俺が通りかかったときもう数人倒れてたし…
もっと強いと思うな~
戦ってみたいかも!
…そんなこと考えてる場合じゃねぇか…
柚之(ゆの)さん呼んでまずは、体洗ってもらうか…
たぶん起きないだろうし…
トゥルル、トゥルル
「あ、もしもし!柚之さん!!」
〔…ああ、どうした急に珍しいじゃないか!?〕
「ああ、ちょっと急病人なんだ!俺んちまで来てくれるとありがたいんだけど、いいか?」
〔…ああ、かまわないけど…急病人って麗じゃないわけだな?〕
「ああ、俺じゃないよ。女の子。打撲が酷くて、太股に切り傷があるんだ…さっき寝ちゃってさ…きてくんないかな?」
〔いいが…あとで事情教えろよ!〕
「わかってるって!おねがいな!!」
ふぅ、これでひとまずは安心だ。