元モテ女とダサ男




……………………や…闇医者!!!?


「…闇医者って…」

何それ!


「ああ、お前さんの怪我もアタシが診たんだ。アタシの店の名刺やっとくから、こんど麗と一緒にきな、アフターケアしてやるからさ!」


貰った名刺には、

~伊相崎パルシェ~

と書かれていた。

「名刺は、スナックみたいだがまあ、闇医者なんでバレるとヤバいんだわ、そこんとこよろしく!!」


「はあ……」


そう、柚之は言い残し帰っていった。


ガチャ

「あ!お代は麗持ちか?」

「ああ。」


最後に、玄関で麗弥とそんな話をしているのが聞こえた。


「…ありがとう…何もかもやってもらちゃって…あたし明日には、家に帰るよ迷惑だし」

麗弥の部屋は、殺風景でベッドとソファー、冷蔵庫、テレビそんなようなものしかなかった。


「え?いいよ全然!!明日っていってもその体じゃ無理だ。迷惑じゃないから!!!!」







ーーーーーーーーーー

あたしが疲れてまた寝るまでその言い合いは続いた。

結局、あたしが折れて一週間は面倒をみてもらうことになったのだ。
















あたしは、知らなかったんだ。この決断があたしの日常を変えるなんてことを……。






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