卒業するあなたへ
「三年一組の…」
 
俺はゆっくり息を吸った。
 

「奥山恵先輩!」
 
スポットライトが恵先輩に当たる。
周りの女子が恵先輩を冷やかしている。
 
恵先輩はびっくりした顔でこっちを見ている。
 
俺は先輩をチラ見して続けた。

「一年の頃からずっと…僕は誰よりも一番奥山恵先輩を愛しています。…その気持ちを込めて歌います。」 
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