メロンパンにさようなら

出会い

高校一年、冬――……





「佳奈〜、お弁当食べよっ!てか、まだ黒板書き写してんの?」




午前中の退屈な授業が終わり、窓側の一番後ろの私の席に、小さなお弁当箱を持ってやってきたのは、親友の、溝口 愛




授業が終わったにもかかわらず、必死で黒板の字を書き写してるのは、私、植草 佳奈




「また、寝てたの?」

前の席の空いている椅子にトンッと腰をかけ、「先に食べるよ」とお弁当を広げる愛に、


「あ、うん」

と、返事をしながらもただひたすら黒板の字を写していた。


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