メロンパンにさようなら
“ある日、別れた”
愛の言葉が頭の中でこだまする。
その、“別れたある日”に跳ばなくなった原因があるんですか?
寂しいような顔を見せる原因が、そこにあるんですか?
彼女と向き合おうとしなかったのは、
泣きそうな背中を見せたのは、
“別れたある日”が原因だからですか?
昨日の彼女と高見翔を思い出したくないのに、思い出してしまい、考えたくないのに考えてしまう。
「はぁ……」
溜め息を吐いて、天文部の部室である地学室の前に着た時、
「何、重い溜め息吐いてんだ」
そう後ろから声がして、振り向くと、地学室の鍵をもった浅川部長が立っていた。