メロンパンにさようなら
思っていたことが分かったのか、まだ話は続いていたのか、部長は、教室の窓から外を眺めながら話を続けた。
「ちゃんと考えてるよ、あいつは。いつまで休んでも大丈夫か、あいつ自身がよく知ってる」
“今するべきことが何なのか、俺が一番分かってるから”
“春休み入るまで世話になってもいいか”
いつかの高見翔の言葉を思い出し、部長を見ると、
「だから、お前は間違ってなんてねぇよ」
そう言ってくれた。
「でも、」
それでもやっぱり、あんな言葉言うべきじゃなかったんじゃないのかな。
「あの言葉で、あいつ、救われたと思うけど?まっ、俺は高見本人じゃねぇから分からねぇけど。気になるなら、本人に直接聞け。
さっ、調べものの続き始めるか」
そう言いながら、部長は奥の準備室へ入っていった。
気になるなら、本人に直接聞け、か……