メロンパンにさようなら
「ハイジャンやってるアイツは、高校入って変わったよ。
いっつも難しそうな顔してさ。楽しいなんて、これっぽっちも思ってないみたいでさ。何考えて跳んでるのか分かんねえ。
だから、お前が必要なのかなって思ってた。
アイツには、お前が必要なんだよ。
俺は、そう思う」
「そんなこと、……あるわけない…」
そんなに、私は必要となんてされてない。
高見翔は、自分で何もかも背負うから。
私に寂しそうな顔を見せても、それを隠そうとするから。
だから、彼の中には踏み込めない。
それを楽だと言うのなら、上辺だけの楽なんじゃないかな?
何も解決なんてされない。現状は、何も変わらない。
ただ逃げてるだけ。
私は、ただの逃げ場なだけなんだよ。