メロンパンにさようなら
「あのですね、」

ここは、きちんと言い分を聞いてもらおう。



「ほら、これ」

昨日のことを、きちんと話そうとしているのに、言葉を遮られ、彼は、手に持っていた袋を差し出した。


「は?」

「昨日の詫び。……ん」


早く受け取れと言わんばかりに、袋を差し出されたので、よく分からないまま受け取ると、

「じゃ」


そう言って、彼は背中を向けて校舎の方へ歩いて行った。



「ちょっ、ちょっと!」


呼び止めても、彼は振り向かず、背中は小さくなるばかり。



取り敢えず、この袋に何が入っているのか見ようと、そおっと袋の中を覗いてみると


「これ……」




そこには、メロンパン2つと、オレンジジュースが入っていた。
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