メロンパンにさようなら
「……すみません」
休んでいいなんて、簡単に使うべきじゃなかったのかな。
「いや、責めてるんじゃないよ。あいつには、植草みたいな奴が必要なのかもなって思っただけだから」
「え?」
それは、どういう意味?
「植草と一緒にいるあいつってさ、」
「悪い。遅くなった」
部長の言葉を遮るように、いきなり後ろからかけられた声にビクッと体が震えた。
振り返ると、そこには、今日は休みだと思っていた高見翔が、ジャージ姿で立っていた。