メロンパンにさようなら

「冗談。マジになった？」



ふっと笑って先ほどまでの真剣な顔から、いつものいたずらっ子のような顔に戻った彼の言葉に、なんでか泣きそうになった。


悔しくて、悲しくて。

こんな冗談言えるような相手って、何なんだろう。


あなたにとって、私って何？ただ、こうやって反応を楽しむための玩具みたいなもん？



「マジになんて、なるわけないです。もう、……なんなんですか」


なんで、こんな冗談なんか言うの。
私の気持ち探るような冗談なんて



目頭が熱くなり、涙が零れそうになった瞬間、ぐいっと腕を引っ張られたかと思うと、ぎゅっと彼の温もりに包まれた。