メロンパンにさようなら
今や、一体、何の話をしていたんだろうかというくらい話も逸れ、彼女たちが思い思いに話すものだから、一際賑やかなになった自分の机の周りを、そぉっと抜け出た。
賑やかな空間は慣れていない。特に、あんな風にキャーキャー騒ぐことは苦手で、呼び出してくれた廊下の彼に心の底から感謝をした。
「ちょっといい?」
そう言われて、この見知らぬ彼についてやって来たのは、売店の隣にある、小さな空き地スペース。
4人掛けのベンチが2つあり、休み時間になると、すぐ傍にある自販機で飲み物を買って、このベンチで座って飲む人も多い、この場所。
さすがに、朝の、もうすぐ授業が始まるという、この時間帯は、ここに来ている人は、誰もいなかった。