If you...
そう言うと、彼は顔をあげて、あたしの目をまっすぐ見ながら言った。
「あとひとふんばりなんじゃないの?
それを越えたら強くなれるだろ?」
そう言うと彼はにかっと笑って
「名前は?」
「河野美波です。」
「よっしゃ。美波、受験まであと10分だ。乗って。」
と言うと、彼は自転車にまたがった。
「.....え?えっ?」
「あー、もぅっ!」
そう言うと、あたしのわきの下に手を入れ、持ち上げて後ろにのせた。