ブロってますか?
「もう!美沙子ったら!そのトールの事で電話したのよ。土曜日に何時もの喫茶店で待ち合わせてから行こうね。作品出来た?」

「う、うん。ほぼ完成してるから。」

言ってほとんど手付かずの作品を横目で見る美沙子。

美沙子の中では大きな変化が起こっていた。
本当にしたい事が見つかった。
自分の書いた文章を多くの人が見てくれる。
そう思うだけで、それは無上の喜びであった。
頭の中からそれまでの趣味であったトールペイントの事は、すっかり消え去りブログの事で一杯であった。
恵美との電話に適当に相づちを打ちながら、今後のストーリー展開に気もそぞろな美沙子だった。
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