午前7時40分。
「ん? ユイの恋バナ〜」
「……へぇ。誰?」
「誰っていうか、そもそも好きじゃ…「高校生だよ」
「はあ!?」
びくっ
思わず肩を震わせる。
私が話してるのにそれに重ねてきたなっちゃんにびっくりだけど、それ以上に大きな声を出した理央くんにびっくりした。
「違うってば。ただ、話しかけられただけ」
「な、なんだ。そうだよな」
ハハハ、と乾いた笑みを浮かべ自己完結形で話すと彼は友達に呼ばれ、私のもとを離れた。
「ふーん……。雛形もねぇ」
雛形理央。
なっちゃんは、名字呼びが基本なのでそう呼んで、大して興味無さそうに呟いた。