菓恋(かれん) ~be+ひと目惚れing~
「お、オッケーだけど…」
そして現れたおばーちゃんは、まるで外国映画に出てくるみたいな品の良さそうなおばーちゃんで、地味なのに、どこかお洒落な感じがする黒っぽいワンピースを着ていた。
ホント“おばーちゃん”って呼ぶより“ご婦人”って呼んだようがピッタリくる感じ。
「おはよう♪ …っていうより“明けましておめでとう”だわね」
おばーちゃん……いや“里子さん”は、あたしとはじめて会ったのに、まるでずっと前からあたしのことを知っていたみたいな親しげな微笑みを見せたくれた。
「あ…明けましておめでとうございます」
…ってゆーか、フツー自分の孫の部屋に長襦袢姿の女のコがいたらヘンだと思うはずなのにね……。
「ハナシは全部、孫から聞いたわ。昨夜はたいへんだったわね」
「あ、はい……」
思い出したくもない出来事だけど……。
「たいへんだったのは俺のほうさ」
そこにハーフっぽい男の人がクチをはさんだ。