運命のヒト

「見ていい?」


返事の代わりに大我は卒アルをあたしに手渡した。


アルバムを床に置いて、そっと表紙を開く。

各学級に、だいたい30人。それが4クラス分。

ハッキリ覚えている顔もあれば、こんな子いたっけ?という顔もある。


だけど、シロらしき男の子の写真はなかった。


……ん~。やっぱり違ったか。

小学校時代のわたしを知っているなら、ひょっとして元同級生かも、なんて思ったんだけど。
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