運命のヒト

「もしよかったら、美園ちゃんも一緒に食べる? 家に帰ってもひとりでしょ?」

「あ……ううん、あたしはもう帰るとこだから」

「そう。気をつけてね」


にっこり笑顔の彼女と、なぜかムスッとした顔の大我に挨拶し、あたしはそそくさと部屋を去った。




大我のアパートからうちのマンションまでは、徒歩3分もかからない。だからコンビニでばったり、なんてことも日常茶飯事。

シロの存在が大我に見つからないように気をつけなきゃ。

そんなことを考えているうちに家に着いた。

< 109 / 415 >

この作品をシェア

pagetop