運命のヒト
「ふ。誰がチビだって? 言っとくけど身長は172あるぞ」
「俺のマイナス10で威張るな」
……やれやれ。とあきれていると、大我がこっちを向いた。
「お前もふいとけ」
「へ?」
投げられたタオルが、ふわっと頭に乗る。
「あたし、濡れてないよ」
「髪」
「あぁ、このくらい平気……へっくしゅん!!」
不覚にもクシャミしたあたしに、大我は「ほら見ろ」という表情で立ち上がる。
それから5分もしないうちに、大我特製の熱々のスープが登場した。