運命のヒト

「あ~。やっぱさぁ、働いたあとの酒はうまいよな」

「ってシロ、それ親父くさい」

「うるせ」


散らかったテーブルに頬づえをついたシロが、気持ちよさそうに目を閉じる。

あ……寝ちゃうのかな。


数秒後、すぅ、と静かな寝息が聞こえた。


……キレイな寝顔。

あたしはここぞとばかりに観察する。

まつげ、長いなぁ。

普通にしてても口角あがってるんだぁ。


写真……撮っちゃおうかな。なんて。
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