運命のヒト

「……見たのか」

「うん」


そう、とシロは自嘲ぎみに笑った。


「俺もマヌケだな。あんなパスワードにすんじゃなかった」

「……こないだあたし、元同級生から不思議なことを聞いたよ。
小学生のとき、あたしはシロっていうお兄さんと遊んでもらってたんだって。
でも、次の日には覚えてなかったって。
それって、アナタだよね?」

< 265 / 415 >

この作品をシェア

pagetop